私は大学では理工学部で材料化学を専攻。就職活動時に大学で研究職を目指そうか迷いましたが、地元メーカーである当社へ就職することにしました。 私の専門は光触媒材料でしたから、研究内容は今の仕事に直結しているわけではありません。ただ、分野が少しずれているほうが、新しい発想につながるのではと前向きに捉えています。
耐候塗料の塗膜条件、性能検証などでは知見を活かすことができています。
入社後、新製品に使われる材料を社内で試験しデータ取りをする物性チームに配属されました。
その後金属サイディングのつなぎ目に使用する「役物」と呼ばれる特殊な形状の部材の開発を行っています。
役物の役割は窓回りや外壁の角、屋根の端などをカバーし、つなぎ目の防水性・機密性等を確保すること。
販売会社であるニチハから要求されるスペックを満たしているか、断熱性や耐火性などの法基準に適合しているかを細かくチェックしなくてはなりません。
製品の機能性、意匠、製造性、施工性など複数の要素を検討し、最適解を導き出すのが開発部のミッションです。
新しい外壁材、屋根材が開発されれば、その色や素材に合わせた複数種類の役物が必要になります。
まったく新しい形状の役物を開発する際は、製造設備も一から立ち上げることになるため検討要素が多く苦労しますね。
設計図通りのものを試作できるか、試作品が完成しても大量生産へスケールさせるためにはどんな設備が必要かなど、各フェーズで検討しなくてはならないことが山ほどあります。
製品によっては生産開始まで1年かかることも。その分、製品が完成したときの喜びはひとしおです。
外壁材や屋根材は、住宅の機能や意匠に深く関わる製品です。 目に見える部分に使われる製品であることはやりがいにつながっています。
また、当社の開発部では若手社員が多く活躍しています。
若手も入社2〜3年目で案件の主担当を任されたり、ときには数千万円単位の設備投資が必要な案件に関われたりするなど、開発技術者として成長できるチャンスが溢れていることも魅力のひとつです。